その他、過去事業など

簡易流出油回収装置

当機構では平成19年度から2年間、日本財団の助成を受けて新しい油回収手法の開発を行いました。
海上での油流出事故は漁場や海洋環境に大きな影響を与える恐れがあります。
また、流出油が岸に漂着すると回収作業が非常に困難になるため、海に浮いている内に回収することが大切です。
過去の流出油事故では漁業者が油をヒシャクですくい船上のドラム缶に回収しています。
この作業は危険を伴い多大な労力を必要とします。

漂着油の回収作業は困難をきわめる
(平成9年1月 ナホトカ号事故)
ヒシャクでの油回収作業は危険を伴う
(平成14年10月 ファルヨーロッパ号事故)

そこで、当機構では漁船に設置されているクレーンやブームに取付けることができ、効率的かつ簡単に油を
回収できる回収装置と回収した油を船体を汚さずに魚艙内に収容できる簡易タンクを開発しました。
油回収装置はどこでも手に入る材料で簡単に作ることができ、簡単に操作できるものとしました。

油回収装置イメージ図

開発した簡易流出油回収装置がこちらです。

ドラム缶式

ドラム缶を縦に切って作ったバケットで
油をつかみ取る回収装置

タモ型

シーアンカーからヒントを得た油を
すくい取る回収装置

すくい取り式

水平方向に移動させて海面の油を回収する
“ちり取り型”回収装置

V型

水の抵抗を利用して海中に潜らせてから
海面の油をすくいとる回収装置

「漁船搭載型簡易流出油回収装置の製作・操作マニュアル」

上記の簡易流出油回収装置の詳細および製作・操作方法は
マニュアルを参考にして下さい。